不登校

【結論】不登校の子どもが動き出す時期はいつ?【医師も同意見です】

不登校の子どもがずっと家にいるけど、動き出す時期っていつなの? 不登校によいと言われることは全てやっているつもりだけど全然動きださないし、不安でしかたない…

このような悩みを抱えている親御さんも多いのではないでしょうか。今回は不登校のお子さんが再登校や適応指導教室といった社会的な居場所に向けて動き出す「タイミング」について書いていきます。

本記事の内容

  1. 不登校の子どもが動き出す時期【ほぼ決まっています】
  2. 可能性はあるが、動き出すことが稀である時期
  3. 再登校のお膳立てに超重要な3つの安心感

私は現在、児童精神科で不登校のお子さんのカウンセリングや心理検査を行っている臨床心理士・公認心理師です。年間のカウンセリング回数は約800回。研究では査読ありの学会誌に論文が1本掲載されました。

そんな私が解説いたします。

不登校の子どもが動き出す時期【ほぼ決まっています】

結論から言いますと、不登校のお子さんが動き出す時期で最も多いのは「中学・高校を卒業するときか、受験する学年に上がるとき」です。

ショッキングな事実かもしれませんが、私の経験上、進学時に再登校するお子さんが一番多く、このタイミング以外で再登校につながることはまれです。

具体例

  1. 中学を卒業するとき
  2. 中2から中3に上がるとき
  3. 高校を卒業するとき
  4. 高2年から高3に上がるとき

私の勤める児童精神科の院長先生に聞いても同意見でしたし、児童精神科医の成重先生も著書で以下のように説明しています。

不登校の回復期が来るタイミングは大体決まっていて、多くの人で共通しています。逆に言うと、そのタイミング以外で不登校から回復することはほとんどありません。(中略)なんといっても一番意識される節目は受験で、中2から中3に上がるタイミングは不登校状態にあるお子さんにかなり強く意識されます。(中略)さらには受験が終わった後の中3から高1にあがるタイミングも自分の肩書が「中学生」から「高校生」に変わるため、ここも大きな節目となります。

引用元:不登校に陥る子どもたち

この理由は2つあります。

理由①:「同世代に合わせないといけない」という「心理的な危機感」が強まるため。

理由②:「友だち関係などの環境にリセットがかかる」ため。

逆に言えば、このタイミングに向けて着実に心のエネルギーをためることで、再登校につながる可能性が高まるとも言えます

また、親御さんの中には、毎日毎日お子さんの登校を期待をしては裏切られ続けた、という方もいるでしょう。その場合、この事実を知ることで余計な期待をしなくなり、精神的に少し落ち着いたとう親御さんもおられます。

次に、可能性はなくはないものの、動き出すことが稀であるタイミングについて解説します。

可能性はあるが、動き出すことが稀である時期

以下の2つの時期は、可能性はあるものの、お子さんが動き出すのがまれな時期です。

  1. 学期や年度の変わり目
  2. 小学校から中学校に上がるタイミング

1つずつ解説していきます。

時期①:学期や年度の変わり目

年度や学期が変わる時期は本人が意識するタイミングにはなりますが、「中学・高校を卒業するときか、受験する学年に上がるとき」よりは弱いです。

具体例

  1. 中学1年生から2年生になるとき
  2. 高校1年生から2年生になるとき
  3. 小学校の間で学年があがるとき
  4. 1学期から2学期など、学期が変わるとき

理由(児童精神科医の成重先生の著書より)

学期や年度の変わり目は、節目としてある程度意識はされます。ただ、節目の機能としてはあまり強く作用しないので、少し動きは出るものの実際には動ききれないことがほとんどです。だから、中1から中2にあがるタイミングや高1から高2に上がるタイミングで不登校から回復するというのはないとは言いませんが残念ながらあまり望めません。

引用元:不登校に陥る子どもたち

時期②:小学校から中学校に上がるタイミング

小学校から中学校に上がるタイミングが再登校につながることも少ないです。

なぜなら、小学校と中学校はメンバーが同じであり、なんなら他学区のお子さんが増えるため、お子さんにとっては心理的な負担は増えても、減ることは稀だからです。

環境をがらっと変えて適応指導教室に入るのであれば心理的にリセットがかかり、再登校の可能性はあるかもしれません。

しかし、不登校の小学生は「中学生」という存在をことのほか過大評価し、恐るべき存在と感じていることが多く、このタイミングで「えいっ」と勇気を出せるお子さんは少ないように思います。

上記はあくまでも一般的な事実であり、学期の途中などの平場でご本人に動きが出る場合もあります。

再登校のお膳立てに超重要な3つの安心感

不登校を初期・中期・回復期に分けるとすると、動き出す時期は回復期です。

回復期に進んだときに、お子さんが動き出すためには3つの安心感が必要だと私は思っています。

不登校対応で獲得したい3つの安心感

  1. 自分に対する安心感(自己肯定感、心のエネルギーをためる、脱自意識過剰)
  2. 親に対する安心感(親子の信頼関係)
  3. 環境に対する安心感(本人に合った再登校の場所探し)

なぜなら、新しい環境に踏み出すには①自分ならやれるかもしれないという自信、②いざという時に頼れる人、③頑張りすぎなくてもいられる環境が必要だからです。

1と2を得るための方法は親御さんの肯定的なことばがけにつきます。具体的には【脱毒親】不登校を解決する親の神対応とやみ対応【正しいほめ方・認め方】を参考にしてみてください。

私の考える、不登校支援の全容については以下のページを参考にしてみてください。

以上になります!

 

本記事のまとめ

➝不登校のお子さんが動き出す可能性が高いタイミングは、進学時か受験期に差しかかるタイミング。

本記事で参考にした成重先生の書籍は以下です。

他にも不登校の記事がありますのでよかったら参考にしてみてください。

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  • この記事を書いた人

モトセ

精神科・児童精神科クリニックの心理職です。他には学校、企業内で心理的支援の経験があります。最近は不登校支援に力を入れています。2022年4月にブログをリニューアルしました。お気に入りやtwitterフォローお待ちしています。

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