こういった疑問にお答えします。
※2024年5月26日修正(noteへのリンクを追加しました)
本記事の内容
- 不登校支援の結論:大きく2つの支援方法がある
- 不登校の支援方法1:長期的視点型
- 不登校の支援方法2:再登校重視型
- お子さんに気をつかう毎日を変えるために
記事の信頼性
私は児童精神科や小・中学校で不登校のお子さんやその親御さんのカウンセリングを実践していた臨床心理士です。
発達障害、軽度知的障害、起立性調節障害、不安神経症、うつ状態などさまざまなお子さんがいました。
この記事ではそんな私が現時点での不登校支援の結論をお話しします。
それでは解説していきます。
不登校支援の結論:大きく2つの方法がある
私は不登校支援には支援者の考え方によって2種類に分けられると思っており、それを「長期的視点型」と「再登校重視型」と呼んでいます。
本記事での言葉の意味
- 長期的視点型:最終的に自立してくれればよいと考え、登校刺激はせず、本人の心のエネルギーをためるための関わりを重視する支援。
- 再登校重視型:学校に行くことのメリットは大きいと考え、早期に再登校につなげるための関わりを重視する支援。
次の章から具体例をつかって説明していきます。
不登校の支援方法1:長期的視点型
一言で言えば、不登校のお子さんの心のエネルギーをためることを支援の中心として、子どもが動き出すまで待つという支援です。
心のエネルギーは「自信の水」でも「意欲」でも言い方はなんでもよいです。
具体的には主に以下のような方法を取ります。
- 不登校であることを認める。
- 学校にいるべき時間であってもスマホやゲームなどを制限しない。
- 生活リズムの改善など「登校している子と同じようにしなさい」というたぐいの指示はしない。
- 肯定的な言葉をたくさんかけて子どもの心のエネルギーをためる。
- 生活の中でできる行動を増やす。
- 登校しやすいような環境調整はするが基本的には本人が自発的に動き出すのを待つ。
こういった関わりの結果として中学から高校に上がるときや高校から大学に上がるときなど、環境にリセットがかかるタイミングで再登校し始めるお子さんが多いです。
と疑問に思った方もいるかもしれません。
それが次に紹介する再登校重視型の支援です。
不登校の支援方法2:再登校重視型
生活リズムを整えるべく家庭のルールを設け、お子さんが自分について考える時間を意図的に作り、再登校を目指す支援です。
主に再登校支援の団体が用いるアプローチだと思ってます。
団体によってやり方は多少違うと思いますが、主に以下のような方法を取るようです。
- 「やるべきことをやらない人はやりたいことはできない」とお子さんに伝える。
- 生活リズムを登校しているお子さんと同じにするために家庭内のルールを決める。
- デジタル類の制限を行う。
- たとえ子どもが暴れて反抗しようとも、親は絶対にこのルールを曲げない。
- 子どもが自分で考える時間を増やし、再登校につなげる。
このタイプの支援を行うのはほとんどが不登校に特化した専門の支援団体さんです。
早期の再登校を目指したい親御さんは無料相談してみるのもいいかもしれません。
この支援の一番の条件は親が絶対にルールを曲げないという意志を持つことですが、それには痛みがともないます。そのため、上記したような業者さんは「毎日メール相談を受け付ける」という手厚い対応をしているようです。
一度あきらめると子どもは「暴れれば親を自分の思い通りにできる」ことを学習する可能性があります。もしこの方法に共感し、支援を始めるのであれば団体さんの話をよくきいてから始めた方がよいです。
お子さんに気をつかう毎日を変えるために
ここまで読んでくださりありがとうございました。
不登校のお子さんの親御さんのカウンセリングをしていて一番感じることは、多くの親御さんがお子さんに気をつかっているということです。
「刺激して状況が悪くなるのが怖い」というのが本音かと思います。
実際にすでに色々な対処をしてとことん悪くなった。学校に行っていないけど落ち着いている方がマシと言う方もたくさんおられます。
そんな親御さんに向けて私が作成した「不登校のペアサポ」というものがありまして、長期的視点型の支援をベースにした対応方法のプログラムです。
不登校を受け入れることはだんだんできてきた、
けど家にいる子どもにどうやって接したらいいかわからない。
対応に自信がもてない。
このまま時間が経つのが不安でたまらない。
そういった親御さんは多いかと思います。
子ども受け入れても、不登校は学校との相性の問題だったと理解しても、やっぱり自分はまちがっているんじゃないか、自信をもって子どもに接したい。
そのような方に参考になるかもしれませんのでご覧いただければ幸いです。第1回目は無料です。
長文を読んでいただきありがとうございました。
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