不登校

【賛否両論】不登校の子どもに勉強させるべきか【誘い文句あります】

不登校の子どもに勉強させたいけど、やめた方がいいのかしら…。

でもやらないと勉強の遅れが心配だし、受験に影響しないか心配(そもそも受験できるのかも心配だけど)。

何かいい方法はないのかな…

こういった疑問にお答えします。

 

本記事の内容

  1. 不登校の子どもに勉強させるべきか
  2. 不登校の子どもに勉強させる方法【タイミングと声のかけ方】
  3. 家庭教師と自宅学習アプリではどちらがいいのか?

 

記事の信頼性
私は現在、児童精神科で不登校のお子さんのカウンセリングや心理検査を行っている臨床心理士です。

学校に行かなくてもせめて勉強だけはしてほしい、というのが親としての本音ですよね。

ポイント

この記事では不登校の子どもは勉強すべきかについて、私の個人的な意見を書いています。

読むことで「勉強させるべきか」という悩みが解決し、上手いこと勉強させる言い方を知ることができるかもしれません。

じゃあ始める前に、まず深呼吸~

「すーーーーーーはーーーーーー」

レッツ、心理教育っ!

 

不登校の子どもに勉強させるべきか

個人的な意見としては私は勉強して欲しいですが、本人が必要になったら自分からやり始めると思っています。

言うまでもないですが勉強することにメリットがあるのは確かです。

私が思いつく勉強するメリット

  • わからない問題ができると自信になる(自己肯定感アップ)
  • 勉強すると親がほめるきっかけが増える(親子の肯定的なコミュニケーション)
  • 大人のやるべきことが仕事なように、子どものやるべきことの1つに勉強があり、子どもが「やるべきことをやっている」という感覚をもてることで家にいる罪悪感が減る。
  • 再登校した時に勉強についていける
  • やりたいことや行きたい高校・大学などが見つかったときに、勉強しておけばよかった…と後悔しないですむ(将来への備え)
  • 知識が増えると人生が楽しくなる(知的好奇心が満たされる)
そりゃ勉強はやらないよりやった方がいいですよ。そんなのは当たり前でしょ。それなら、めんどくさいと言ってまったくやる気を見せない子どもにも、強制的にやらせた方がいいんですか?

と感じた方もいるかもしれません。

それについては、勉強を促すタイミングがあると思います。

 

不登校の子どもに勉強させる方法【タイミングと声のかけ方】

個人的にはお子さんは必要になったら自分から勉強し始めると思っていますが、勉強をさせたい親御さんもおられると思います。

どうやって勉強させればいいの…という疑問にお答えするために以下の3点を解説します。

  1. 勉強に誘うタイミング
  2. 勉強をやる気にさせる言葉(具体例)
  3. やらないと言われた時の対応

 

①勉強に誘うタイミング

お子さんに勉強がしたい理由(目標や目的)ができた時に誘ってみるとよいと思います。

なぜなら、不登校初期の精神的に不安定な状態では勉強しても頭に入りませんし、そもそも勉強する気力もないからです。

状態によっては本人が「やりたい」と言ってもやらせない方がいいとすら思っています。

お子さんは「やった方が良い」レベルの勉強はまずしません。

「やりたい」か「やらなきゃ」になった時に勉強を始めます。

 

勉強の遅れは気になるから休み始めたときからやってた方がいいのでは?

と感じた親御さんもいるかもしれません。その場合はこう考えてみてください。

うつ病や適応障害で会社を休職し始めた人に、すぐさま「在宅ワークもできるからやってみて」と言いますか?

それはちょっと容赦がなさすぎではないでしょうか。

不登校はうつ病ではないですが、お子さんは無意識かもしれませんが学校に何らかの危険を感じて学校から距離を置き始めたわけです。

いったん学校に関するものごと(勉強含む)から離れることが、回復には必要だと思います。

不登校になり始めてすぐは勉強には誘わず、サインを見つつ誘ってみるのが吉です。

 

②勉強をやる気にさせる言葉(具体例)

私の考えですが、以下の要素を盛り込んで伝えると本人は受け入れやすいかなと思います

  • 勉強をしたくないことはわかったうえで提案する
  • 親がアイメッセージをつかう
  • 嫌な理由を先につぶしておく
  • 本人目線でメリットしかないことをつたえる(片面提示)

あくまでも例ですが順番に言うと以下のようになります。

  • 「あのね、○○が勉強したくないのはわかっててお母さん言うんだけどね」
  • 「お母さんとお父さんはあなたに勉強して欲しいって思ってるの」
  • 「なぜかというと、シンプルに勉強ができた方が将来やりたいことができたときに役立つっていうのもあるんだけど、あなた今家で暇していて、自分のことどう思っている?」(99%「よくはないと思っている」と答えると思われる)
  • 「勉強をやったら、やるべきことをやっている、ことになるよね」(うん)
  • じゃあ少しでも勉強すれば、家にいるときの「よくないな」っていう罪悪感みたいな気持ちは減るよね(…たぶん)
  • 「でも、勉強しても難しくてわからないんじゃないかって思ってるよね?」(うん)
  • 「それってわからないところをやるからでしょ?」(うん)
  • 「だから、わかるところからできるようなやり方でやってみない?」(そんなことできるの?)
  • うん、家庭教師や家で勉強できるアプリみたいなものがあって、それだと自分ができなかったところから勉強を始めることができるから、○○でも大丈夫だと思う。
  • もしかしたら、今さら勉強してもみんなに追いつけないって思ってない?(うん)
  • 私の意見だけど、人が生きるのに最低限必要なのは中学生の勉強なのよ。だって中卒のひとだっているでしょ(うん)
  • でも、今の学生さんはほとんどが全日制か、通信制かは別として、高校に行くでしょ(うん)
  • 高校を卒業するまでに中学校3年間の勉強を終わらせれば十分社会に出られるし、大学受験をするとしても、中学校3年分の知識があれば、十分行けるところはあるわ(そうなのかな)
  • あなたのペースで良いから、少し勉強はじめてみない?

長くなってしまいました。

例でたびたびでてくる「相手にうん(YES)を言わせる会話の進め方」は説得の技術の1つで、イエスセットと言います。

イエスセットは相手の「うん」を引き出しやすくする効果があるため、ちょっと難しいかもしれませんがおすすめです。

旦那さん相手に予行練習すると準備できてよいと思います。

言い方を工夫して、子どもを乗り気にさせることができるかもしれません。

 

③やらないと言われた時の対応

それでもやらないと言われたらその時はさらっとあきらめましょう。

なぜなら、食い下がってやらせようとするとお子さんがより反発する悪循環になりますし、無理やり始めさせても続かないからです。

なので、「そっか。教えてくれてありがとう」と言うくらいでいいと思います。

無理にでもやらせて理解できる体験をかさねれば、やってよかったと思えるのでは?

と感じた方もいるかもしれません。

私だったら、ここまで言ってもやらないならあきらめます。

こちらで提案したとしても、最終的に自分で決めることが自立のために重要だと思うからです

では最後に、勉強すると言ったらどのような方法がいいのか。

よく議論になる家庭教師と自宅学習アプリではどちらがいいのか考えてみます。

 

家庭教師と自宅学習アプリではどちらがいいのか?

結論、どっちでもいいと思います。

なぜなら、勉強する・しないに比べたら、家庭教師かアプリかどうかは小さな問題だからです。

お子さんの気に入った方にしたらよいと思います。

家庭教師については不登校の指導が得意なところを選んだ方が、対応に慣れた先生が来るのでよいと思います。

家庭教師を探す場合は有名な一括比較サイトを使うのが手っ取り早いです。おすすめは家庭教師くらべ~るです。

なぜなら、地域の家庭教師を数多く扱っていることと資料請求するときの利用目的に「不登校サポート」があり話が早いからです。画像載せておきます。

>>家庭教師くらべ~る(公式サイト)

 

自宅学習アプリであれば「すらら」がいいと思います

いろんな自宅学習アプリがありますが、すららが最も不登校の学習支援に力を入れているオンライン教材(アプリ)であり、以下のようなメリットがあります。

  • 条件を満たせば出席日数の代わりになる
  • 学習が止まったところから再開できる無学年方式を採用している
  • 正解するとキャラクターがほめてくれる(自己肯定感を上げる)
  • チャットで質問できる機能がありサポートがよい

>>不登校のこと、もうひとりで悩まないで!【すらら】(公式サイト)

結論、家庭教師であれば比較サイトで資料請求して探すのが吉。

オンライン授業のアプリであれば「すらら」が定番です。

事前に公式サイトから資料をとっておくと、お子さんが「勉強したい」と言い出したときに「すっ」と選択肢を出せてスムーズにことが運ぶと思いますので、今すぐ行動しましょう。無駄にはなりません。

 

長くなりましたが以上です。読んでいただきありがとうございました。

最後に、私の不登校の結論は以下に書いていますのでよかったら読んでみてください。

 

  • この記事を書いた人

モトセ

臨床心理士です。最近は不登校支援に力を入れています。お気に入りやtwitterフォローお待ちしています。 noteでは不登校のお子さんに対する具体的な関り方をプログラム形式で書いています➝noteはこちら

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