精神分析における発達理論

eye catch image 精神分析
スポンサーリンク

精神分析については防衛機制まで書いたと思うので、今回は精神分析における発達理論について紹介しようと思います。


発達理論というとエリクソンの漸成発達理論が有名ですが、フロイトも発達理論を提唱しています。
※エリクソンの理論については”エリクソン 発達理論”などで検索すればたくさん出てくると思うので、気になる方はどうぞ。


■フロイトの発達理論(精神分析的発達論)


フロイトは乳幼児が成長するにつれ、身体の特定の部分の感覚が敏感になることに着目し、乳幼児にある性的な衝動、リビドーの発達を基に独自の発達理論をつくりあげました。


この理論ではリビドーの発達が、その後の精神生活を支配する無意識的な動因となるとされています。


リビドーの源泉となる身体部位は”口”、”肛門”、”性器”があげられていています。
これらの部位への関心や満足には一定の発達の順序があり、発達段階に対応する快感部位充足の目標充足の対象があるとフロイトは言いました。

今回はその発達理論を紹介していきます。
が、まず初めに発達理論に行く前に知っておくと良いこととして固着と退行を紹介します。


・固着と退行


何らかの要因でリビドーの発達が阻害された場合、その時点を”固着点”と呼びます。
その固着点が後の性格発達に重要な影響があると考えられています。


そして、人生において挫折が起きたり、セラピーの中で乳幼児期の心性が活性化されてきた際、かつてうまく乗り越えられなかった固着点のテーマに精神状態が戻り、その時期特有の行動をとることを”退行”といいます。


以下では発達理論の内容と、固着することによって生じる性格傾向、退行して生じる行動傾向とともに見ていきます。



1.口唇期(こうしんき)(0~1.5才) 快感部位:口


この時期は歴史的には口の快楽を満たせたかが重要であると考えられていました。母乳、おしゃぶりなど。
しかし今では空腹を満たせたかだけではなく、身体的な接触がしっかりあったことが重要であると考えられています。


キー概念としてはWinnicottの”Holding”やSternの”情動調律”などがあり、赤ちゃんへ触れること、感情の表出に対し、抱く、一緒に揺れるといった非言語的な共感が重要視されています。

自他の区別、自我の芽生え、欲求と現実との葛藤による欲求不満などが起こりますが、超自我はまだありません。


・口唇期的性格(固着していると)
 甘えん坊・依存的になる。(これは何とかして満たそうとする気持ちが強くなるため)

・口唇期的行動(退行すると)
 食べることへのこだわり、飲酒、喫煙、薬物、おしゃべりもしくはだまりこみが起こる。(口に関すること)



2.肛門期(1.5~3,4才) 快感部位:肛門


排泄のしつけであるトイレットトレーニングがなされる時期であり、身体の内部から外部へ出す事に伴う快感を味わうようになる時期です。排泄訓練により、自身のコントロール感が養われます。


排泄に関する時期であるため、我慢することを覚えてきます。
自我の発達としては、自律性が芽生え、現実検討能力、情動統制能力が発達していきます。


トイレットトレーニングにより大人に言われたことを守ることを覚え、そこから超自我が内在化し発達し始める時期です。つまり口唇期に主たる養育者との間で一貫した愛着が形成されていると、養育者との同一化が生じていきます。

この時期の超自我は厳格で、完全主義的、理想主義的なのが特徴です。
しかし超自我の発達は途上であるため、親が見ていなければ良いも悪いもないという肛門期的道徳が見られます。


・肛門期的性格(固着していると)
 完全主義、強情、几帳面、けち、潔癖、短気、ルーズ。厳しさや頑固さ、清潔さに関係する。

・肛門期的行動(退行すると)
 こだわる、叱る、がんばる、ちゃんとする約束を守るまたは裏切る。執着的な行動に関すること。



3.性器期・エディプス期(3,4~5,6) 快感部位:性器


偶然刺激されたことで性器の快感に気付き、性的な存在としての自分を発見し、性衝動が他者に向かい始める時期です。

性器ががついているか否かで男・女の違いを意識するようになる時期でもあります。


異性の親に対する性愛的愛着を抱き、同性の親に対するライバル意識や嫉妬を抱く”エディプスコンプレックス”という現象が起き、これはフロイトにとって非常に中心的な理論です。


ちなみにエディプスコンプレックスの発見の背景には、
-年上の父と若い母
-フロイトはその間の第1子で母親のこと大好き
-寝室に入って父に追い出された経験
-母の裸の夢
などがあるらしいです。


異性の親をライバル視することから、自分の魅力を誇示したり、他者と競争するという行動が出現します。エディプスコンプレックスによる大きな出来事の1つは3者関係への取り組みであり、そこにある競争などが子どもの発達に大きく影響してきます。


自我の発達としては、エディプスコンプレックスが克服されないことによる万能感の縮小(親には絶対に勝てないから)、現実検討能力の増大、情動統制や葛藤処理能力の増大があげられます。


超自我についてはエディプスコンプレックス克服過程において、今は勝てないが、いつかは親のようになりたいという自我理想が作られ、そのことから”ちゃんとしなければ”と思うことにより超自我が発達(内在化)します。


・エディプス期的性格(固着していると)
 神経症的性格(軽い神経過敏、不安、不適応)、みえっぱり、優越感の誇示が続く、劣等感が残る、引っ込み思案。競争における態度に関することが多い。

・エディプス期期的行動(退行すると)
 上記に関連した様々な不適応行動。



4.潜伏期(小学生らへん) 


身体的には性的な衝動が高まる10歳ごろくらいまでは大きな特徴がない時期です。
家族から仲間集団へ。仲間との同一化。リーダーとの同一化。

自我は認知的な発達などに伴い、自律性が増加していきます。
勤勉性が培われていきますが、できないと劣等感が生まれる時期でもあります。

超自我は集団の変化により同一化の対象が増え、価値観の相対化を通じて柔軟で幅広く発達します。


・潜在期的性格(固着していると)
 特になし。

・潜在期的行動(退行すると)
 現実への逃避、仕事や勉強に逃げ込む、ひたすら努力する、もしくは逆に何もしない。コミットメントの度合いについて。



5.思春期・第2エディプス期(思春期~青年期)

第2次性徴が始まり、またリビドーの影響が出はじめる時期です。
また、対人関係において同年代の仲間の影響が強くなります。

仲間関係の分類としては以下のような分類があります。

Gang Age
 ともに行動するレベルの仲間。

Chum
 何かを共有するつながりのレベル。同一化対象。

Peer
 独立した人格を認めるレベルの仲間。違いを認めている。


自我にとってはアイデンティティ形成が始まる時期であり、拡散、早期完了、モラトリアムといったステータスを行ったり来たりします。
アイデンティティステータスについてはこちら⇒アイデンティティ・ステータス -アイデンティティ2-


超自我もChumの超自我と同一化したりして安定しない時期で、レベルが下がることもあります。
自我の再構成とともに超自我も再構成され、より発達した柔軟なものになっていくと言われています。


・思春期的性格(固着していると)
 特になし。

・思春期的行動(退行すると)
 モラトリアム的行動、大人のくせに青臭いことやったり、中年の浮気とか。



■まとめ


なんか情報の羅列みたいな感じなってしまって申し訳ありません。。
ただ他のサイトを見ても、固着と退行に関して解説しているところはあまりないと思うので、そこは参考にしてもらえたらと思います。


・精神分析的発達理論

1.口唇期(こうしんき)(0~1.5才) 快感部位:口
2.肛門期(1.5~3,4才) 快感部位:肛門
3.性器期・エディプス期(3,4~5,6) 快感部位:性器
4.潜伏期(小学生らへん) 
5.思春期・第2エディプス期(思春期~青年期)



読んでよかったと思ったらシェアをお願いします!



もし学生さんであれば、AmazonのPrime Studentに加入することをお勧めします!

Prime Studentは月額たった250円でプライム会員とほぼ同等の特典が使えるサービスです。何より無料体験が6ヶ月と長く、完全無料で半年間利用して解約することもできます

文房具・ノートが20%オフになったり、本の購入にポイント還元がつくなど学生には嬉しい特典もあります。

大学生・短大生・大学院生・専門学生の方は、今すぐ利用するすることをお勧めします。

この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をつぶやいていますので、情報収集に使ってください。

精神分析
スポンサーリンク
神はPsycholoを振るー臨床心理学を応援するブログ

コメント

  1. 匿名 より:

    SECRET: 1
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    とても分かりやすく勉強になりました。参考にしたいので,もしよろしければ,潜在期退行について,どこからもってきたのか,教えていただけないでしょうか?

  2. 心理 マナブ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    読んでいただきありがとうございます。
    この記事は授業で先生が言ってたことをまとめたものなので、ソースとして特定の書籍や論文はないのです。
    お役に立てず申し訳ありません。

タイトルとURLをコピーしました