精神分析

3分でわかる夢占いの信憑性と無意識の心理学

夢占いや夢判断とは、夢はその人の無意識の欲求や不安を反映しており、夢の内容からその人の心理を分析できるというものです。

検索してみたところ、まとめやらキーワード辞典やらたくさんの結果が出てきます。

実際のところ夢占いには信憑性があり、本当に当たるのでしょうか?

今回はそんな夢に関する記事です。

夢と精神分析

歴史的に「夢」は心理学というよりも精神分析の分野で取り上げられてきたテーマです。

精神分析家のフロイトは、夢は無意識を知るための王道であると言っています。

では精神分析では夢をどのようにとらえているのでしょうか。

夢は象徴

夢でてくる事物や人物は、その人の中の何らかの気持ちを象徴しているものと考えれています。

夢を用いたセラピーでは象徴を解釈していくことでクライアントの無意識の洞察を促します。

象徴の多義性

夢に出てくる物事や人、出来事の意味は多義的であり、その人の個人的な経験や文化、文脈によってさまざまに解釈可能です。

そのため、夢を見た人がその夢から思い浮かべること(連想)を聞いていくことでしか、象徴のもつ意味を理解することはできないと考えられています。

そして理解できたとしても、あくまでも仮説に過ぎません。

とはいえ、夢は症状と同じように、そこにある観念から記憶をたどって心理的な意味を見つけることができます。

その意味を解釈することで、クライアントが新たな気づきを得ることで治療的な意味を発揮します。

夢は願望充足

フロイトは夢は現実で満たされなかった願望の充足であることが多いと言っています。

それゆえ、例えば空を飛ぶ夢は「何かから自由になりたいと願っている」等と解釈されるかもしれません。

実際は「空を飛ぶこと」がその人にとってどんな意味なのか、何を象徴しているのかを聞いてみないとわからないのですが、ネットのWebサイトではそこまでできないので象徴を一義的にか解釈できないのです。

夢占い・夢診断はほとんど幻想である

例えばインターネットや雑誌に書いてある”○○の夢は△△を表している”という夢占いに根拠はありません。

上記の通り夢は多義的で、一つのことでも見た人によって様々な意味をもった解釈ができるからです。

つまり、特定の夢と心理状態が1対1で対応しているということは本来考えられにくいのです。

とはいえ、私は追いかけられる夢をよく見ていた時期があったので、“追いかけられる夢は不安やプレッシャーから不安定な精神状態になっていることを表している”と言われたら「なるほど」と思ってしまいそうですが。

夢は多義的に解釈できるとは言え、特定の内容が普遍的な意味合いを持つ場合もあるのかもしれません。

カウンセリングで夢を扱う

・夢を扱う時の準備

1.心に浮かぶものに注意を集中させる

浮かんできたものにしっかりと気づくということです。

2.頭に浮かぶ思いへの批判をしない

良い、悪いの判断、批判をしないようにして、ありのままを話すようにすることです。
セラピストが批判しないように指示します。

・夢の検閲

検閲とは超自我の機能であり、そのまま意識に上げてはまずい内容(欲求がそのままでたような象徴など)を歪曲させたり、他の要素に置き換えたり、融合したりすることをいいます。

例えば、AがBとして出てくる、といった感じです。

※超自我についてはこちらをどうぞ

ちなみに、大人の夢では検閲が起きるが、子供の夢は検閲、歪曲を経ていないといわれています。

・ユング派の夢分析と拡充法

ユングはフロイトと同様に有名な精神分析家ですが、夢の分析について、フロイトとは別の考えを持っていました。

フロイトは自由連想のやり方を重視していたので、A→A’→A’’というように象徴から連想できるものをたどっていくことで収束していくやり方でした。

一方ユングは、以下のように1つのもの(A)から、複数の象徴に膨らませ、その対話を通して夢と意識とのつながりを解釈していく方法をとりました。

このやり方を拡充法といいます。

C←A→B
    ↓
     D

ユングは夢を意識よりも高次なものであると考えており、意識はそれを知るために、夢を様々な角度から検証しなければならないということです。

そのために夢に表れた象徴から拡充法による連想をすることで、その象徴の意味を明確にしていくという方法をとるわけです。

■まとめ

今回は夢占いに信憑性はあるのかということをテーマにしてみました。

本来夢に出てきた象徴が意味するものはその人の経験や過去の出来事に関係しているため、非常に多義的であり、理屈的には夢占いのように一般化することは難しいのです。

とはいえ夢によっては普遍的に意味するものがあるのかなぁとは思います。

やっぱりなんだかんだ言って面白いですし。

  • この記事を書いた人

モトセ

臨床心理士です。最近は不登校支援に力を入れています。お気に入りやtwitterフォローお待ちしています。 noteでは不登校のお子さんに対する具体的な関り方をプログラム形式で書いています➝noteはこちら

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