自我の防衛機制(まとめもあるよ) -防衛機制1-

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前回はエス、自我、超自我についての理論である心的構造論を紹介しました。
もし興味がある方はこちら(エス・自我・超自我 -心的構造論ー)


その中で自我には防衛機制という不安や葛藤に対処する機能があると言うことを書きました。


今回からその防衛機制について少し詳しく書いていこうと思います。



■ 自我の防衛機制(Defense Mechanism)


自我のところでも紹介しましたが、自我はエスの欲求や超自我のこうあるべきという理想、現実の制約などを調整する際に生じる不安や葛藤に対処し、自我の安定を保とうとする機能を持っています。

それが ”防衛機制(Defense Mechanism)” とよばれるものです。


フロイトによれば、自我は不安を、危険を予知する信号として知覚し、そこで防衛機制を働かせるそうです。不安だけではなく、欲求の高まりによって生じる不快、罪悪感、恥などの情緒体験に防衛なくさらされると、心は疲弊してしまうので、それを回避し心を安定させるために意識的・無意識的にとる対処が防衛機制です。


ようは心の安定を守るための対処法です。そして重要なことの1つは無意識的に行われることが多いということです。

防衛機制は様々な種類に分類されていて、概ね適応的に働くもの時と場合によっては適応的場合と不適応的な場合があるもの概ね不適応的なものがあります。


防衛機制についてちょっと検索してみたのですが、心的構造論などにくらべて紹介しているページがとても多かったので、少し紹介しておきます。種類や内容についてはどっかしら見れば十分わかります。


・Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%B2%E8%A1%9B%E6%A9%9F%E5%88%B6

・♀おもしろそう♂な料理と心理学のホームぺージ♪♪(http://www.geocities.jp/romiyagi/psyco6.html


例がたくさん載っててわかりやすいです。


他にもたくさんありましたが、だいたいみんな一緒です。

ただどこも、不安に対処に心の安定化を図る機能といった説明が多く、それが生じるに至るメカニズム(エスと超自我、現実との統合の際に生じる不安や葛藤)とかは書いてなかったりします。



■ 防衛機制と似たような概念との違い


不安に対処する形態である防衛機制ですが、心理学の分野でも似たような概念があります。

それはストレスコーピングと呼ばれるものです。


ストレスコーピングは分野で言うと臨床心理学か健康心理学に入ると思います。

これはラザルスという人が考えた概念で、人がストレスにさらされた際にとる対処方略のことです。


大まかに分けるとストレスを生む問題を具体的に解決することに焦点をあてる”問題焦点型”と、不快な感情をコントロールしてストレスに対処しようとする”情動焦点型”という2種類のコーピングがあって、もう1つストレスフルな状況事態を避ける”回避型”というのを入れる場合もあります。


詳しく知りたい人はこちらをどうぞ

・健康を決める力:ヘルスリテラシーを身につける(http://www.healthliteracy.jp/shimin/post_16.html



■ 防衛機制とストレスコーピングの違い


1.防衛機制のほうが古い

それぞれ異なる理論から生まれていますが、精神分析の理論から生まれた防衛機制のほうが古く、ストレスコーピングのほうが新しいです。


2.意識的か無意識的か

防衛機制は自我が行う無意識的な不安・葛藤への対処という側面が強く、ストレスコーピングはストレスに対する認知的な対処方略であり意識的なものです。

しかし、防衛機制は無意識的なものではありますが、それが表に出た後自覚できるものもあります。


3.防衛機制のほうが広い範囲をカバー

ストレスコーピングはストレスを認知的な方法で対処しようとする概念なので、無意識的な部分をカバーしていません。そのため、防衛機制のほうが広い範囲をカバーしていると言えます。


4.対象の違い

防衛機制は精神分析から出てきていますので、神経症と言った病的な人を対象として出来てきたところがあるのに対し、コーピングはどちらかというと健康的な人を対象にした健康の保持・増進的な役割が強いようです。



■ 今回のまとめ


・防衛機制
エスの欲求や超自我のこうあるべきという理想、現実の制約などを調整する際に生じる不安や葛藤に対処し、自我の安定を保とうとする機能でありほぼ無意識的に行われる。


・防衛機制とストレスコーピングの違い
1.防衛機制のほうが古い
2.意識的か無意識的か
3.防衛機制のほうが広い範囲をカバー
4.対象の違い


次回は防衛機制の具体的な内容について、すべてとは言えませんが、有名なのは書いていこうと思います。




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この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をほぼ毎日つぶやいていますので、情報収集に使ってください。

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