いじめへの臨床心理学的対応

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この記事は大学のテスト対策、大学院入試の勉強用の記事です。
論述問題の勉強の参考にしていただけると嬉しいです。

記事のkey wordは “いじめ”、“スクールカウンセラー”、“ネットいじめ” などです。



■学校におけるいじめ


文部科学省は「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的苦痛を感じているもの。起こった場所は学校の内外を問わない」と定義づけている。いじめは、いじめる側、いじめられる側の問題、双方の家庭環境、学校環境、教師の対応など多様な要因で起こり、一義的ではない。立場による報告の食い違いも多くみられるため、可能な限り多面的な視点で、1つ1つの事実を確認していくことが必要とされる。
(臨床心理士指定大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編 (KS専門書)より)



■いじめへの臨床心理学的支援


・SC(スクールカウンセラー)の役割は、予防、発生後の対応、再発防止の段階に分けられる。


1.予防・啓発的役割

・いじめが発生しやすい学級集団の力動(加害者、被害者、仲裁者、観衆、傍観者)を知ることが重要である。

・加害者はストレス耐性が低いことや、ストレス対処法の未学習・誤学習が見られることがある。

・そのため、自己調整や自己表現方法の学習を導入するという選択肢がある(SSTなど)(例:ストレスマネジメント、感情のコントロール、アサーショントレーニング)


2.発生後の対応


2-1.問題の早期発見

・発見のきっかけは、約70%が学校内の教職員である。

・SCなどの外部の人はわずか0.2%に留まる。

・発見の契機としてはアンケートなどの調査も有効である。


2-2.いじめ背景の情報収集

・SCは主にチームの一員として、被害者や加害者のアセスメントとチームのマネジメントなどを行う。


2-3.被害者児童生徒の安全・安心感の保証

・心的外傷の程度を把握し、回復のためのカウンセリングを行う。

・必要に応じ、他の専門機関へのリファーを行う(適応指導教室・フリースペース、病院など)。

・加害者側児童との物理的距離をとることも検討する(つまりクラス替え、転校など)。


2-4.加害者側児童生徒の背景理解と対応

・学校としては学習権を配慮した上での対応となるが、SCはアセスメントのための個別面談や保護者面談行う。

・それによって背景要因を明確化し、「学校いじめ対策委員会」に情報を提供する(基本的にチームで対処するようである)。

・アンガーマネジメント、アサーション、家族関係の調整などを行うこともある。


2-5.観衆や傍観者の児童生徒への対応

・どのような思いを持っていたのかを聞けるとよいのかなと思う。



3.いじめを生みにくい学級・学校環境の創生と維持

・いじめが発生しやすい環境というのは存在する。

・閉じた環境で外部との情報のやり取りが少ない場合、発生しやすいと言われている。

・何らかの力や権力の不均衡が存在している。

・力の濫用がある状況である。



■ネットいじめ


・2007年に文科省のいじめ調査に加わった新しい概念である。

・パソコンや携帯電話を使い、インターネットやメールを通じて行われる、ネット上での社会的な攻撃を指す。

・直接的ネットいじめと、間接的ネットいじめに分かれる。

・直接型はメール等で直接本人へ誹謗中傷などの攻撃を行う形態である。

・間接型はSNSや掲示板を使い、ネット上に噂を流す、対象の個人情報や秘密を公開するなどの攻撃形態である。

・従来型のいじめとの違い

1.ネット上の匿名性ゆえに加害者が特定しづらいこと。
2.被害者の相談行為が抑制されやすいこと。
3.家に帰れば安全というわけではなく、心が休まらないこと。


■臨床心理的支援


・心理教育を行い、相談行動につなげること。

・ネット上の投稿もプロバイダを通して削除できるので、消す。

・そこから投稿者が誰かも突き止められる。

・そのことを被害者に伝えてあげる。



■いじめによる自殺予防


・近年いじめによる自殺の報道が少なくない。

・「自殺総合対策大綱」によれば、正しい知識の普及啓発や自殺予防教育が重要施策として上がっている。

・通常、学校で“死”について語られることは少ないが考える機会があると良いと言われている(そういった教員は不安や戸惑いが多いのも事実である)。

・SCは共に授業案を作成するなどの側面支援を行う(現実的ではない可能性もあるが)。

・自殺を試みる人の心理には特徴がある。

・まず困難な状況で視野狭窄に陥り、死ぬしか解決策はないと思い込んでいることが多い。

・本当に死にたいのではなく、本当は現状から逃れたい、問題解決したいと願っている。

・日ごろから気を配り、不安の強い児童や難しい家庭環境の児童などはハイリスク児として教員と情報を共有し、特に配慮すると言ったことが重要になる。



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この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をほぼ毎日つぶやいていますので、情報収集に使ってください。

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