発達心理学

縦断的研究・横断的研究・コーホート研究|発達心理学の研究法を理解する

この記事では発達研究の主要な研究方法である「縦断的研究」「横断的研究」「コーホート研究」の3つの方法を紹介いたします。

縦断的研究

縦断研究は、同一個人や同一集団を継続的に追跡調査することで、その発達的変化や一貫性を検討する手法です

例えば、ある個人を小1、小2、小3と追ってデータを蓄積していく場合、縦断的研究といえます。

縦断的研究のメリット

発達的変化やその原因を時間の経過とともに探ることが可能。環境の影響、歴史的条件などを明らかにできる。

縦断的研究のデメリット

時間・費用・労力といったコストが非常に大きい割に、少しのデータしか得られない。研究対象を長期にわたって追跡・保持するのがそもそも難しい。

横断的研究

異なる年齢集団を一度に調査し、各年齢集団間の発達的変化を検討する方法です

ある一時点で、小1、小2、小3のデータを一気に集めた場合、横断的研究といえます。

例としては3歳、4歳、5歳の子たちにある課題を与え、どの年齢から達成するかがわかれば、課題獲得の時期を高い精度で確かめられたことになります。

横断的研究のメリット

少ない費用・時間・労力で多数のデータを得ることができる。

横断的研究のデメリット

個人の発達の軌跡を記述することができない。それぞれの年齢集団のコーホートが異なるため、縦断研究のような個人の一貫性はない。

コーホート研究

コーホートとはなんぞや? ということで、それについて補足します。

コーホートとは、ある一定期間内に生れた人の集団のことであり、同一年齢集団の差異を用いて、時代背景の影響を検討する研究をコーホート研究といいます

例えば、ゆとり教育前の10歳とはじまってからの10歳では性質が違うことが予想されるように、同じ年齢集団でも生まれ育った時代によって差異が生じるため、このような研究が生まれました。

つまり、横断的研究によって20代と30代のデータを取ったとしても、発達の影響で変数に差が出たのか、発達途中の時代背景の影響なのかは慎重な判断が必要ということになります。

  • この記事を書いた人

モトセ

臨床心理士です。最近は不登校支援に力を入れています。お気に入りやtwitterフォローお待ちしています。 noteでは不登校のお子さんに対する具体的な関り方をプログラム形式で書いています➝noteはこちら

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