【必ず見つかる】大人のADHDの失敗対策9種類を心理士が解説

発達障害
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この記事では大人のADHDの方が抱える症状や失敗への対策を9種類に分けて紹介します。

ちなみに私は臨床心理士として医療機関で勤務し、日々発達障害の方のカウンセリング等を行っている身です。

大人のADHDの症状に対して結局何すればいいの?」という疑問に自分なりの終止符を打てるような記事にしたつもりです

結論から言うと、「構造化」、「見える化」、「作業(タスク)管理」、「体調管理」、「環境調整」、「薬物療法」、「行動強化」、「自己分析」、「自己受容」の9グループに分けました。

多いな!と思うかもしれません。それはすみません。網羅的にやろうと頑張ったらこうなりました。ちなみに対処方法の分類方法はKJ法を援用しています。

ADHD関連書籍」と「ネットの記事」と「ADHD当事者のyoutube動画」等を情報収集し、さまざまな対策・改善方法を一覧にする。
対策を同じ種類ごとに分類(グループ化)して名前をつける。

この順番でやりました。

人によって「症状の種類が異なること」、「特性の強い/弱いがあること」、「工夫の合う/合わない」があること等の限界があり、万能とは言えません。

しかし、これらをベースにしてアレンジすることで生活のヒントになればと思い書きました。支援者の方の頭の整理にもなればと思っています。

記事の下の方に参考にした書籍、Webサイト、youtubeのリンクを記載していますので、気になった方は併せてご覧ください。

私なりの分類ですので、正解はありません。必ず改善することを保証するわけではありません。1人で頑張ってもどうにもならないときは、専門家の支援を受けることをお勧めいたします。

決定版!大人のADHDの失敗対策9種類

構造化

「構造化」を別の言い方にすると、「型にはめること」、「パターン化すること」です。うまくいく型を見つけてそれを続けることです

これに属する対処の例は以下です。

  • ものの置き場所の定位置を決める(物の住所を決める)
  • 持ち物を一つのバッグ、ポーチ等にまとめる
  • 片付けは片づけた風にする。大きな箱を用意してとりあえず入れる等
  • ルーティーンを決めておく。あれやる⇒これやる⇒あれする⇒これする。
  • 気が散る要因を隠す、排除する。
  • キーチェーンを使って鍵とかばんと一体化。
  • デスクに余計なものを置かない。

気づかれた方もいると思いますが、「空間(場所)の構造化」と「時間の構造化」があります。

失敗しないように物の配置等の環境を自分で整えるのが空間の構造化で、やることの順番を整えるのが時間の構造化みたいなイメージです。

見える化

主に忘れっぽさの対策として、覚えておくべきことを目にするタイミングをとにかく増やす対策のグループがこれです

とは言え、書いた付箋は風景になる書いたメモをどこかに置き忘れるという方もよくいらっしゃいます。

よく言われる対策な一方で効果の実感が難しい面もありますが、スマホアプリでリマインドをしまくるといった方法も今ではありますし、大切なことに間違いありません。

  • メモに書く(言われたこと、やるべきこと)。付箋を貼る。とにかく書いて思い出すきっかけをつくる。
  • アプリを使う。Todoリストやリマインダ機能の付いたもの。
  • スケジュールやリストを壁に貼る
  • 記憶がなくても記録を作って思い出せるようにする。
  • メモで指示をもらう。それを自分で写メにとっておく。

youtuberの方もアプリを利用して効果があったと言っておられるので、試してみる価値はあると思います。

作業(タスク)管理

厳密に言うとこれは「作業の構造化」で「構造化」のグループに入るのですが、別にした方がわかりやすいかなと思ったので別にしました。

要するに仕事でも家事でも、作業の全量を把握する作業を細かい作業に分ける実行する順番を決めて実行することです。

  • 作業をスモールステップに分解する。
  • 小さく分解した手順を1つ1つ料理のレシピのようにこなす。
  • 同時処理をしない。1つのことに集中し、終わったら次の作業をすることを繰り返す。
  • 時間を区切って10分とか少しだけやる。
  • 段取りが苦手なら、別に時間をとって手順に分解してあらかじめ書き出しておく。
  • 1分だけやる。1(ほんの少しということ)だけやる。

環境調整

これは構造化よりも大きな枠の環境を変えるグループです

具体的には仕事を変える、部署を変える、チームを変える、家族や関係者に働きかけ配慮を求めるといったことが含まれます

  • 仕事を変える。部署を変えてもらう。作業を変えてもらう。
  • 手帳をとって就労する。
  • 家族・同居者に色々と手伝ってもらう、確認してもらう。
  • (例えば⇒これ忘れてるよ(忘れないで)と言ってもらう、苦手なことをやってもらう等
  • ミスしそうなことを相手に相談しておく。「こうやってやろうかなと思っています」「どう思いますか?」等
  • 自分でやらない。できる人に頼む。自分はできることをする。

誰しも自分1人ではどうにもならないことはあります。それは症状云々ではなく、そういうものです。

私は身長が150㎝なので、高いところのものが届きません。なので取ってもらうことも多いです。人頼みです。その代わりベットの下に落ちたものを潜り込んで取るとかは得意げにやります。分担です。

体調管理

これは体調や睡眠をしっかり管理して、疲労回復に努めるというグループです

ADHDでなくても、疲れると集中力が落ちるので、なるべく脳をフレッシュにする、という対策です。

  • 小まめに休憩をとり、脳をリフレッシュする時間をとる。
  • ポモドーロテクニック(作業は25分実施⇒5分休憩を繰り返す)を実践する。
  • 質の良い睡眠を適度にとる。
  • 運動する。1日20分以上のウォーキング、ジョギング、サイクリングといった有酸素運動。
  • お昼休みには10〜20分の昼寝時間を設ける。

私の感覚ではこれを馬鹿にしている人が多すぎです。こういう背景になってしまいそうなことが大切なのです。

薬物療法

これはそのままで、薬を飲んで症状を軽減することです

コンサータ、ストラテラ(アトモキセチン)、インチュニブ、最近ではビバンセという薬もあります。

医師の診察をもとに相談のうえで行ってください。

行動強化

取り組みを持続するためのご褒美を用意することです

対策は考えてもやらなければ変化は生じませんし、継続しないと変化を習慣にできないです。習慣化するために自分にご褒美(行動療法で強化子と言います)を用意することは大切なことです。

  • 報酬を用意してモチベーションを上げる。ビールとか、アイスとか、欲しいものを買うとか。
  • 努力した後にどんな成果・メリットがあるか考える。
  • 対策の効果を点数化する。これをやると生活満足度がX点アップするな、とか。そして高いなら改善に努力する。

自己分析

他の対応策より1つ上からの視点かもしれません。つまり、自分は何が苦手か、症状や失敗はいつ、どこで、だれと、何をしているとき、どうやって起きるのかを整理することです

  • 改善したい行動を一覧化する。リストアップする
  • どんな状況でミスが起きやすいかを知っておく(いつ、どこで、だれと、何をしているとき等)
  • 当事者の本やYoutubeを見て比較してみる。俯瞰してみる。
  • 同じ症状をもった人とつながる。話す。
  • 努力すべきことと、努力する必要がないことを分ける。
  • 自分がうまくいくマニュアルを作る。自分の説明書を作る。
  • ミスした後にどう対応するかを考えておく。ミスはするという前提で防御策を考えておく。

自己受容

対策をいくら講じても失敗を0にはできません。ADHDでなくても生きていれば失敗するからです。私の師匠は、人間は不完全な生き物だよとよく言っていました。私もそう思います。

だからやるだけやって、それでだめなら後は「それが自分か」と受け入れたり「症状もあるけど、できることもあるか」と「症状を自分が問題にしなくなる」ことを目指すことになるのかもしれないと思います。

また、「相手に自分の限界をわかってもらう」、「自分の限界を理解してくれる環境に身を置く」ということも含まれるかもしれません。

  • 申し訳なさを捨てる
  • プライドを捨てる
  • 恥を捨てる
  • 開き直る
  • 私はそういう人間なんです。できないものはできないし、それが私、だけどそれは私の一部。できない部分以外に、そこそこの部分、できる部分がある。多面体ですからと思う。
  • 受け入れるには時間がかかることもある
  • 自分は自分、他者は他者と区別する。


長くなりましたが以上です。

この記事では対応する症状を書いてないので、自分はこういう症状があるけど、じゃあどれをやればいいの?ということがわかりづらいかもしれません。

症状のグルーピングについては今後書く予定です。書いたら対応づけていければと思います。

参考にした書籍、Webサイト、youtube

書籍

Amazon.co.jp

非常に評価が高く、youtuberの方もお勧めしておられました。漫画でわかりやすいのも素晴らしいです。

 

Amazon.co.jp

ページ数も少なくまとまっており非常に読みやすく真似しやすいです。上の本と同じ作者の本です。

 

WEBサイト

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この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をつぶやいていますので、情報収集に使ってください。

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