素人にもわかるカウンセリング・心理療法・サイコセラピーの違い

eye catch image 臨床心理学
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この記事は大学のテスト対策、大学院入試の勉強用の記事です。
論述問題の勉強の参考にしていただけると嬉しいです。

記事のkey wordは “心理療法”、“カウンセリング”、“セラピー” などです。


臨床心理士が行う相談行為は心理療法と言います。


ちまたでよく聞くカウンセリングという言葉との違いは、利用者が意識する必要はあまりないものです。


一応言っておきますと、カウンセリングはcounsel(助言する)という英語から来ています。


なので、相談の場で助言する行為は全てカウンセリングと言うことができます。


例えばお仕事に関する相談はキャリアカウンセリングと言いますし。


臨床心理学を学んだ専門家は相談行為のことをカウンセリングとはあまり言いません。


心理療法とか、セラピーという言葉を使います。


これは元々、心理療法がPsycho Therapy(サイコ・セラピー)の訳語で、略してセラピーだからです。


そのため心理療法家はセラピストです。なんかエステとか、アロマとかそんな感じがしてきますが、セラピストという言葉は普通に使います。



■心理療法とは


例えば漫画家で言うと、手塚治虫とか、藤子F不二夫とか、浦沢直樹とか、井上雄彦とか大御所と呼ばれる人がいると思います。


それぞれ得意な書き方とか、ストーリーの構成をもったカリスマさんたちです。


臨床心理学の歴史上でも、このように大御所と呼ばれる人がいます。


その人たちはそれぞれが、どのようにして人は心の病になるのか(理論)どう対応したらそれが改善するのか(技法)という仮説を立て、現場で実践・実証に取り組んできました。


このように大御所の方々が作り上げた理論と実践の枠組みに基づいた心理的な援助のことを心理療法といいます。


この心理療法にはよって立つ理論によってたくさんの種類があるのですが、カウンセラーにも得意とするというか、習得しているものとそうでないものがあります。


そのため、カウンセリングを受けに行っても、カウンセラーによって対応の仕方が全然違う、ということが起こる可能性がままあります。

つまりこれが相性というものの1つといえます。


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以下は様々な心理療法の解説ですので、興味のある方以外は読まなくて大丈夫です。


本当は歴史的に古いほうから順を追って説明したほうが良いのでしょうが(例えばまず手塚治虫がいて、誰々がその影響を受けて等)、この記事は勉強ノートなので心理療法の概要だけ羅列してあります。


とは言え、一応以下のように種類分けして書いてあります。


・精神分析系
・人間性心理学系
・行動・認知療法系
・家族療法系
・子どもの心理療法系
・その他


学校でのテスト勉強や、院試の勉強、初学者のつかみとして利用してもらえればと思います。

多くはこの本を参考にしています。






■精神分析系


・精神分析的心理療法(フロイト、ユング、クライン等)

心理療法というものが誕生したのはこの精神分析からでした。
詳しくは以前記事を書いたので、そちらを参照してください。
精神分析的なカウンセリングでは何をするのか -転移と逆転移-



■人間性心理学系


・クライアント中心療法(C.ロジャーズ)

クライアント中心療法とは、ロジャーズによって提唱された非指示的な心理療法である。人は誰もが自己概念と経験を一致させていこうとする自己実現傾向をもっており、カウンセラーとの適切な関係性があれば、自己概念と経験の不一致状態にあるクライアントも、自己実現傾向を発揮できると考えた。ただし、そのようなクライアントとの関係性を築くためには、共感的理解、無条件の肯定的関心、自己一致というカウンセラーの3条件が必要とされている。クライアント中心療法の最終的な目標は、自己実現したクライアントが自身で問題を解決していける「十分に機能する人間」になることである。

補足

自己概念,自己概念とは、クライアント自身が抱いている自己像であり、クライアントの理想が反映されている。理想自己ともいう。

経験
経験とはクライアントが現実に体験していることを指す。現実自己とも言う。

自己一致
自己概念と経験の重なりを自己一致とよび、自己一致の領域が大きいほど適応的であるとされている。

自己実現傾向
ひとは誰もが自己概念と経験を一致させていこうとする傾向をもつと考えられており、それを自己実現傾向という。


・エンカウンター・グループ

ロジャーズがクライアント中心療法の訓練課程として開発したグループ体験のことである。初対面同士である10名前後の小集団で数日間の合宿生活を行い、自由な話し合いを行っていく。参加者の間に自由な感情の交流が生じることで、新たな自分への気づきを得ることを目的とする。トークテーマや課題が決まっていないフリーな場合を非構成的エンカウンター・グループまたはベーシックエンカウンター・グループと言い、逆にやることがあらかじめ決まっている場合を構成的エンカウンター・グループという。


・フォーカシング(ジェンドリン)

フォーカシングとは、ジェンドリンによる心理療法である。ジェンドリンはクライアントの中に存在する、言葉にできない漠然として滞った感情が身体感覚として現れると述べ、その身体感覚をフェルト・センスとよんだ。このフェルト・センスの存在にクライアント自身が気づき、言葉などで表現できるようになることで、自身の滞った感情を健全な方向に流していけるようになる。この状態がフェルト・シフトと呼ばれるフォーカシングの目標である。
※流れ的にはロジャーズの流れで説明されていることが多いです。


・交流分析(バーン)

交流分析とはバーンによって開発された対人関係に関する理論とそれに基づく心理療法のことである。交流分析では対人関係の在り方を分析するため、エゴグラムと言う質問紙を使って、①批判的な親の心、②養護的な親の心、③大人の心、④自由な子供の心、⑤順応した子供の心、という5つの心の分析を行う。その結果から、人が強迫的に従ってしまう対人関係の様式を発見し、新しく適切な対人関係の様式を再構築することが目的となる。
理論上は精神分析から出発しているが、他者との交流を積極的に求める人間観や、「今、ここ」を重視することにより、人間性心理学の中に位置づけられることが多い。



■行動・認知療法系


・行動療法

行動療法とは、問題行動を誤った学習によるもの、あるいは適切な学習がなされていないものとみなし、条件付けなどの学習理論を用いて、不適切な行動の消去と適切な行動の獲得を目指す心理療法である。行動療法では、精神分析で取り扱われるような無意識や防衛機制などの観察することのできない構成概念を想定せず、直接観察される行動のみを治療対象とする。代表的な技法にウォルピの開発した系統的脱感作法がある。例えば満員電車に対して恐怖を抱く場合は、満員電車と恐怖反応が条件づけられていると考える。行動療法は精神分析を批判し、科学的な臨床心理学の確立を目指したアイゼンクによって定義づけられた。


・認知療法(ベック)

認知療法はベックによって提唱された心理療法の1つである。ベックは抑うつの原因を、あらゆる出来事に対してネガティブに偏った思考をしてしまうことにあると考え、その変容を目指した。特に瞬間的に頭をよぎる否定的自動思考に注目し、クライアントが自らの否定的自動思考に気づき、適切な志向に修正できるように働きかけていく。


・認知行動療法

認知行動療法とは、心理療法の中でも比較的新しく発展してきた領域で、意識の存在を軽視する行動療法に対する批判から、人間の意識的な認知作用を再び重要視する流れの下に生まれた。現在では行動療法と認知療法の様々な技法をまとめて認知行動療法と呼んでいると捉えたほうが正しい。どのように症状が維持されているかを見立てとしてケースフォーミュレーションや機能分析という独自の方法を用い、行動活性化や問題解決技法と言った様々な認知・行動的な技法で介入を行う。様々な精神疾患に対して方法がパッケージ化されており、エビデンスベースドな心理療法である。近年注目されている心理療法である。

※学習心理学の条件付けを基本的な理論として使っているので、セラピーではあるが、お勉強的な要素が強い。行動療法を第1世代、認知療法を第2世代、ACT(アクセプタンスコミットメントセラピー)を第3世代とする流れがある。


・論理情動療法・論理療法(エリス)

論理情動療法はエリスによるABCDEモデルに基づく心理療法である。エリスは、ある出来事(A)に対して不合理な信念(B)をもつために、否定的な感情や悩みと言った結果(C)が生じると考えた。特に不合理な信念とは、「すべて○○でなければならない」といった、融通の利かない固定的な信念をさす。そこで、その不合理な信念に反論(D)し、合理的な信念に修正するように援助する。結果、自らの目標に向けた行動がとれるようになる(E)というものである。

※認知行動療法より前に提唱されているが、かなり似ているところがあり、その元型ととらえることもできる。


・モデリング療法

バンデューラの観察学習に基づいた認知行動療法の1つである。適切な行動をとる他者の観察を通じて認知と行動の変容を促すことを目的とする。例えば、犬に恐怖を感じる子供に、犬と仲良く過ごす子供の姿を観察させた後(認知的に怖くないと思わせる)、犬と接触させる(エクスポージャー的)と言った方法が考えられる。


・ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)

SSTとは、対人不適応を改善するための対人認知と対人行動の変容を促すプログラムである。日常の対人場面を想定し、ロールプレイとモデリングによって、社会的スキル(対人場面での適切な会話表現や感情表現)を学習する。近年は精神障害者の社会復帰や、発達障害児の療育に役立っている。SSTには自分の意見や気持ちを適切に自己表現することを目指すアサーショントレーニングなどがある。


■家族療法系


・家族療法

家族療法とは、システム理論という考えに基づき、家族の構造や相互作用に適応的な変化をもたらすことを目的とした心理療法である。問題が顕在化しているクライアントをIPとよび、IPの問題はIP個人の問題だけでなく、家族システムが十分に機能していないために生じていると考え、家族システムが健全に機能するよう介入していく。ベイトソンの二重拘束説により不健全なコミュニケーションが個人の問題を生む可能性が指摘され、以降、各家族構成員が問題の原因でもあり結果でもあるという円環的因果律基づく家族療法が発展した。


・短期療法・ブリーフセラピー(ワツラウィック、ウィークランド、ド・シェイザー等)

短期療法は家族療法の流れを汲み、問題の原因を個人内に求めるのではなく、主に相互作用に変化を促すことで問題を短期間で解決することを試みる心理療法である。問題に対する解決行動それ自体が問題を維持する(この行為を偽解決という)ため、その悪循環を切ることを目的としたMRIアプローチと、問題が維持されている中にある一時的に問題が起きない状態である例外を、問題が解決した状態であると見なし、例外を拡張して症状の改善を目指すソリューションフォーカストアプローチ(解決思考アプローチ)の2つが代表的である。


・ナラティブセラピー(ホワイト等)

社会構成主義に基づく心理療法である。クライアントの病理や問題はクライアントが作り出した物語の結果であると考え、クライアントの語る問題の浸透したストーリーであるドミナントストーリーを、クライアント自身が再構築した新たなストーリーであるオルタナティブストーリーにすることで問題の解決を目指す。クライアント自身がこれまで否認・歪曲していた物語の内容に気付かせるためには、病理や問題をキャラクター化して語らせる問題の外在化と呼ばれる技法が用いられる。



■子どもの心理療法


・遊戯療法(プレイセラピー)

遊戯療法とは、言語能力が未熟で内的な世界を言語で表現することが困難な子供を対象に、遊びを媒介として自己表現を促す心理療法である。遊戯療法ではアクスラインの8原則に基づき、子どもの主体性を重視し、自由に遊べる空間を作り上げると同時に、子どもとカウンセラーの安全を確保するための制限も用意する。この制限があることにより、子どもが不必要な試心配や罪悪感を抱くことなく、安心して自己表現を することが可能となる。


・箱庭療法(カルフ)

箱庭療法はカルフによって確立された、クライアントが自由に箱庭を作っていく心理療法である。クライアントは箱庭を作ることで、自分の内的な世界を表現することができ、内的な葛藤が開放されてカタルシス効果が得られる。また、創造的な活動に取り組むことにより自己治癒力が発揮される。箱庭療法をはじめとする芸術療法は、言語化することが困難な対象に特に有効な療法で、子どもだけでなく大人に対しても用いられることがある。

補足
・木箱の大きさはタテ57㎝、ヨコ72㎝、高さ7㎝で、箱の6から7割に相当する砂が入っている。
・箱の内側青く塗られており、砂のない部分で川や海・空を表現できる。
・人や動物、木や建物などのミニチュアを配置していく。


■その他


・ゲシュタルト療法(パールズ)

パールズによる心理療法である。ゲシュタルトとは全体性のことで、排除されていた自己の部分を統合し、全体性の回復を重視する心理療法である。過去の体験や成育歴ではなく「今、ここ」で体験している自己の統合を目指す。代表的な技法にエンプティ・チェアがある。これはからの椅子にもう一人の自分を座らせて、架空の会話を行い、会話の中から自分の気づいていなかった「今、ここ」の自分の姿に気づき、自己を統合させていくものである。


・マイクロカウンセリング

アイヴィが開発したカウンセリング技法とその訓練プログラムを指す。技法には、クライアントの話に適切なタイミングで相槌を打ったり、続きを促したりする「はげまし」や、はい・いいえで答えられるため、緊張が強いクライアントでも答えやすい「閉ざされた質問」(逆に自由回答は「開かれた質問」とよばれる)、クライアントが話す内容に表現されている感情表現に援助者が気づき、それを反射して返すことで、クライアントの自己磁界を援助する「感情の反映」などがある。
※セラピスト訓練の最初に行う。


・対人関係療法(Interpersonal psychotherapy:IPT)

マイヤーやサリヴァンといった対人関係学派の理論を基にした心理療法である。精神疾患はその原因がどれほど多元的であろうと、通常は何らかの対人関係的な文脈の中で起こるという臨床研究を元に開発された。面接では「重要な他者」との「現在の」関係に焦点を当て、その関係に肯定的な変化を起こすことで自尊心を高め、自身の問題の改善を目指す。期間限定の短期精神療法であり、うつ病や双極性障害、摂食障害などへの有効性が認められている。ある程度マニュアル化されており、エビデンスも豊富な心理療法である。


・心理劇・サイコドラマ(モレノ)

モレノが開発した集団心理療法の1つであり、サイコドラマともよばれる。モレノは台本のない即興劇の中で、特定の役割を自発的に演じることで、他者への共感や新たな自分への気づきが得られると考えた。心理劇は一般に10名前後で行われ、1回60分から90分で実施される。


・集団心理療法

複数名のクライアントが集まって行う心理療法を集団心理療法という。集団療法はカウンセラーからの影響だけでなく、集まったクライアント同士の交流による影響が発生する点で、他の心理療法と異なる。また、過去の出来事よりもその場で起こった感情(今、ここ)に注目する。集団療法においてはカウンセラーは積極的に介入せず、クライアント間の相互作用を活性化させるファシリテーターとしての役割を果たすことが求められる。代表的な集団療法に、同じ問題や障害を抱えるメンバー同士里の交流から自己治癒力を発揮させていくセルフ・ヘルプ・グループがあげられる。


・芸術療法

様々な芸術的活動によって内的な世界を表現し、心理的問題の解決を目指すのが芸術療法であり、箱庭療法、コラージュ療法、風景構成法などがある。芸術療法は言葉に頼らない自己表現だけでなく、昇華の役割を果たす場合も多い。


・森田療法(森田正馬)

森田療法は森田正馬が考案した心理療法である。森田療法は森田神経質と呼ばれるものを主な対象とする。森田神経質とは、内省的で自身の身体的・精神的不快に敏感な、心気症傾向のある者のことを指す。その特徴がある人は不快感に敏感であり、不快感を解消しようとする行動がかえって不快感を増大させることがある(これを精神交互作用という)。そのため、森田療法においては、カウンセラーは不快感の原因を追求しない不問的態度で接する。そして、緊張や不安を何とかしようとするのではなく、自然なものとして受け入れることで「あるがままの自分」を受容し、「とらわれの機制」を打破していくことを目的とする。


・内観療法(吉本伊信)

内観療法は吉本伊信が考案した心理療法である。もともとは浄土真宗の精神修養法を基に考案されたものである。内観療法では外部からの刺激が遮断された狭く静かな部屋に入り、身近な家族や知人に対して、「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」の3点を思い出し、1~2時間ごとに訪れる面接者に3分程度で報告する。これを集中内観といい、集中内観を7日間、毎日繰り返す。集中内観によって過去の対人関係や自分の生き方について客観的に、継続的に調べることができ、人生観や行動の修正が可能となる。
※ほとんど修行です。


・思考場療法・Thought Field Therapy : TFT療法(キャラハン)

ロジャー・キャラハンが提唱した心理療法であり、上半身と腕の経穴を指でタッピングすることで心理的問題の症状を改善させるものである。PTSDの治療では体験を言語的に語ることが心的外傷を想起させ、症状を悪化させることがあるため、このような動作的な手法が注目されている。手順が簡単で即効性があり、副作用がないことが利点とされているが、エビデンスが少なく、効果に疑問を持つ声も少なくない。


・タッピング・タッチ

タッピングタッチとは、指先の腹のところを使って、特定の部位を左右交互に、軽く弾ませるようにタッチすることを基本としたケア手法である。ロジャーキャラハンが提唱した思考場療法(TFT)という心理療法で用いられており、手順が簡単で即効性があり、副作用がないことが利点とされている。2者間で交互に行うことでふれあいやリラクセーションの効果を生むという効果もあるが、エビデンスが確立されておらず、効果の客観性には疑いの声がある。




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この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をほぼ毎日つぶやいていますので、情報収集に使ってください。

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