創造的パーソナリティ -正常と異常2-

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今回は前回に続いて創造性に関する話です。

■創造的パーソナリティ

自己実現理論を提唱したマズローはこう言っています。
「自己実現する人間であり、豊かで強い情緒性を伴って、美的洞察しうる人」
つまり共感力、恐怖、感動が強い真美眼を持った人と言えるでしょう。

しかし創造性は“狂気”と紙一重であり、その境目は”自分をコントロールできているか”にかかっています。

■創造の病
【創造の病】とは精神医学者エレンベルガー(1905年生まれフランス人)が唱えた”天才は心が病む経験をしていた”という概念です。
フロイトやユングの生涯を研究していたエレンベルガーは、創造的な思想や真理を発見する人々は、長年の神経症的状態を経験していた事実を認め、それを「創造の病」と名付けました。

ちなみにフロイトは絶えずヒステリー傾向の強いノイローゼに悩み、ユングは危機的なほどの幻聴や幻覚に襲われていたと言われています。そして二人は自らの心の病を克服するために、自らを自らによって分析研究していくことで、それぞれに独自の学問体系を創り上げていったのです。

創造の病は様々な学者の研究を経て、中年期に多発するものであることが判明しています。また、創造的仕事をする人にとってのそれだけに留まらず、中年期に陥りやすい心理的・精神的な危機に対する解釈としても応用されているそうです。
中年期は人生の大きな転換期です。そこでは心身ともに多くの変調や変化が起こってきます。
肉体的な衰えがはじまるとともに、人生の前半で見過ごしたり無視したりしてきた問題や欲求が現れてくる時期でもあるといわれています。例えば今まで価値を感じていたものに対してそれを見出せなくなったり、それまでの生き方に疑問を抱くようになったり、また肉体的な不調に悩まされたり、環境や立場が激変したり等々。

多少の差こそあれ、今までにはなかったような人生の危機ともいえる出来事に直面したりするものであり、この危機こそが「創造の病」であると解釈されるようになりました。
そしてそれは、新たなる自己実現のための病なのだと受止めることができます。

■夜の海の航海
ユングが提唱した概念で、”つらい状況の中、無意識と正面きって対話し、乗り越える一連の戦い”を【夜の海の航海】といいます。これは「中年期の危機」を乗り越えようとする過程で体験するものです。

ユングはその発病ギリギリのところで行われた無意識との対話が、彼の創造的なエネルギーの源泉になったと語りました。真っ暗闇な大海を航海する船のように、心の暗闇の中にあって出口の光が見えないままに低迷する状態は、非常に不安で心細くもあるものです。この暗闇から抜け出せることはできるのだろうかと考えれば考えるほど、虚しく、哀しくなっていく。しかし航海がそうであるように、心のそれにもいつか必ず終わりが訪れる。いつか必ず光の射す時が来ると信じること。それこそが、この危機的な状況を、偉大なる創造の病としていく原動力になるのかもしれません。

■危機は機会

中国語では「危機」という言葉は二つの文字で成り立っている。
一つは危険を意味し、もう一つは機会(チャンス)を意味している。
これはジョン・F・ケネディの言葉です。

ピンチはチャンスなどと言いますが、危機は人生においての大きなチャンス、そんな風に考えるのがいいのでしょうね。

創造の病が新たなる自己実現のための病であるならば、それを克服していくことで新たなる自己実現の道が開かれるのかもしれません。その過程である暗闇の中での航海は、自己実現への航海なのでしょうか。



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この記事を書いた人
モトセ

30代の心理職です。元会社員で社会人入試組。ITベンチャー→大学→大学院→心理職。SC、精神科クリニック、企業内心理職の経験ありです。twitterでは心理学関係の学会の更新情報をつぶやいていますので、情報収集に使ってください。

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